2011年1月17日月曜日

クリエイティブ系ウェブ制作カンパニーがFacebookファンページをつくる理由

@rkanbeです。

さて、企業系のウェブの制作案件では、いま大なり小なり「Facebookファンページ」というものを作る必要性にかられていることをご存知でしょうか。少なくとも海外では、通常のサイトと同じくらいFacebookファンページを作るための予算がかけられている状態です。

まずはとっつきやすく、Facebookファンページを作ると何がいいのかということをまとめてみましょう。とりあえずは「世界的に見て」という感じになりますが。

1.トラフィックが半端ない!


5億人を越えるというFacebookのユーザが存在することで、仕掛けを上手く行うことでSEO対策とはまったく異なる、サイト利用者の導線を引くことができます。まず、面白い企画を作ることが大事ですが、それを支援するためのトレンドもいくつかあるようです。

a)Facebook独占企画にする

ナイキやフォード社は、既存ウェブサイトと並行でのウェブサイトキャンペーンを実施せず、Facebookだけの独占企画を行うことを決断しました。そうすると「Facebookにしかないコンテンツ」になり、Facebook向けに特化された企画により、トラフィックはより集まりやすくなります。

b)クーポンや寄付企画との連動で、ユーザに金銭的価値ではないインセンティブを与える

FacebookのようなSNS内では「オトクな情報」や「かっこいい行為」がシェアされやすいので、企画にクーポン発行や「ファンページに参加した人数分だけ企業が寄付します」といったファンページにすると、より人が集まりやすくなることが期待されます。

2.場所代はタダ同然

巨大なウェブサイト企画を実施すると、実はインフラ代だけで予算が飛んでしまう場合があります。こうれは営利企業でも公的機関でもおなじですが、いずれも自社の利潤や税金のなかから賄う必要があります。しかし広告やその他のプラットフォーム機能にPVやUVを集めることをよしとするFacebookは太っ腹なことになんとホスティングスペースを「ファンページ」としてただ同然で貸し出しています。実際にイギリス王室などは、Facebookファンページを使うことで予算を抑えようとしています。


3.アクセス解析や簡易CRMの利用が可能

Facebookのファンページは、Insightと呼ばれる、Google Analiticsのようなアクセス解析機能を備え、またファンページのスレッドにより、簡単な顧客サポートを行う事もできます。実際にコナミやH&Mがファンページ上でユーザサポートを行っています。こちらも、ほぼタダ同然です。

さらに、Facebookの位置情報を使った地域限定クーポンや「特定の緯度経度の範囲内にチェックインした場合の割引サービス」なども提供。キャンペーンの可能性が広がります。

4.ファンページを使ったコンテストや商業的行為も可能

さらに、キャンペーン情報を掲載するだけではなく、ファンページを使ったユーザ参加型のコンテストや、簡易ECサイトのような商業的行為も展開することが可能です。後者の場合はさすがにFacebook側とのレベニューシェアが必要なのではないかと想像しますが、それを自前のウェブサイトでやる場合との費用対効果が高ければ、十分にファンページを利用する価値があることは、すぐにわかるはずです。

暫定的結論:ファンページを使わない理由はない

そういったわけで、現在ファンページを使わない理由はあまりなく、企業が「Facebookを使えばより効果的なキャンペーンを打てるのでは?」と考えれば、そういったクライアントの意向を制作会社が汲まないわけはありません。予算は同額でも、インフラ代に消えるコストが削減されれば、制作会社としても粗利が向上して御の字です。

かくして、現在既存の企業のウェブサイトキャンペーンが徐々にFacebookキャンペーンを併用、あるいはFacebook独占で実施される状況が高まっているのです。企業だけではなく、予算のないNPOや、これまでMySpaceにアーティストページをつくうていたミュージシャンも、同じ理由でどんどんファンページの作成に足を踏み入れていることは、間違いないでしょう。

下記に、比較テーブルを掲載しておきます。


注意事項:ファンページにまつわる問題点

しかし、もちろんファンページのいいところばかりではありません。というか、日本国内ではグローバルな大企業以外には全くの絵空事といってもいいでしょう。簡単にその理由を挙げるとすれば次のような感じでしょうか。

・日本では Facebook の普及率がまだまだ(もちろんこれから伸びる可能性はあります)なため、海外でキャンペーンを打つ場合に比べて、効果がかなり薄くなる懸念がある

・Facebook独占企画だった場合、複数ヶ所での企画展開がしにくくなる。Twitter、YouTube(Google)などとの並行展開をしたい場合、選択肢が減ってしまう

・FacebookファンページもFacebookアプリやOpenSocialアプリのように外部サイトの連携が合った場合に、たとえば一日1億PVをささえる外部サーバを制作会社で持たないといけない。しかしそれなくてはインタラクティブでダイナミックなコンテンツの制作は厳しくなり、ファンページの差別化ができない

・ファンページを記述するためのFBMLの仕様がゆるゆるで、Facebookの都合でしょっちゅう変わる

特に最後の部分は大変で、日本で携帯向けサイトを作った場合に機種ごとに動作確認が必要だったように、過去に作成したサイトがFacebook側のFBMLの仕様変更により動かなくなってしまうことがあるのです。

しかしFacebookも5億人のユーザを抱えながらまだまだ発展途上のプラットフォームですので、FBMLの進化や変化が終わることはないでしょう。次のエントリでは、そこを回避する手段について、いろいろと考えてみたいと思います。

(参考情報)


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